床防滑に必須の珪砂とは?種類・号数・用途を徹底解説
床の防滑仕様に必須の珪砂 ― その種類・用途を徹底解説 ―
工場や厨房、駐車場、マンション共用廊下など、**「滑らない床」が求められる現場は年々増えています。
その防滑仕上げに欠かせない材料が珪砂(けいしゃ)**です。
しかし実際の現場では、
- 「何号を使えばいいのか分からない」
- 「思ったより滑る/逆にザラザラしすぎた」
- 「トップコートを塗ったら効果が落ちた」
という失敗も少なくありません。
この記事では、床防滑に使う珪砂の種類・号数・施工方法・失敗例まで、具体的に解説します。
1. 珪砂とは何か?

珪砂とは、二酸化ケイ素(SiO₂)を主成分とする天然の砂です。
硬度が高く、耐摩耗性に優れ、化学的にも安定しているため、塗床の骨材として広く使われています。
■ なぜ防滑に適しているのか?
- モース硬度:約7(ガラスと同等)
- 吸水性が低い
- 粒度(大きさ)を均一に管理できる
つまり、粒径をコントロールすることで、滑り抵抗を設計できる材料なのです。
2. 珪砂の「号数」とは?
防滑性能を左右する最大のポイントが「号数」です。
| 号数 | 粒の大きさ | 用途例 |
|---|---|---|
| 3号 | 粗い | 重防滑・スロープ |
| 5号 | 中粗 | 駐車場・屋外通路 |
| 6号 | 標準 | 工場・厨房 |
| 7号 | 細かい | 室内軽防滑 |
※号数が大きいほど粒は細かくなります。
3. 用途別おすすめ仕様(具体例)
■ ① 工場通路(油あり)
推奨:6号珪砂
- エポキシ樹脂中塗りに全面散布
- 余剰砂を除去後、トップコート仕上げ
▶ ポイント
あまり粗すぎると清掃性が悪化します。
6号がバランス型です。
■ ② 駐車場スロープ
推奨:3号〜5号
- 厚膜エポキシ下地
- 珪砂多量散布
- ウレタン保護トップ
▶ ポイント
雨天時のタイヤ空転対策には粗粒が必須。
■ ③ マンション共用廊下
推奨:7号
- 下塗り+細粒混入ローラー仕上げ
▶ ポイント
裸足歩行や転倒リスクを考慮し、刺激を抑える。
4. 珪砂の施工方法3パターン
① 全面散布工法(最も確実)
- 中塗り塗布
- 乾く前に珪砂を撒く
- 硬化後に余剰回収
- 上塗り
→ 防滑効果は最も高い
② 混入工法(簡易型)
- 塗料に直接混ぜて施工
→ 均一になりにくい
→ ローラー跡でムラが出やすい
③ 吹付け工法(意匠重視)
- 珪砂入り材をスプレー
→ デザイン性は高いが技術が必要
5. よくある失敗例
❌ 失敗1:トップコート厚塗りで滑る
珪砂を撒いたあと、
トップコートを厚くかけすぎると粒が埋まります。
→ 防滑性能低下
▶ 解決策
「軽くかぶせる」意識
❌ 失敗2:号数選定ミス
7号をスロープに使う
→ 雨天で滑る
3号を室内に使う
→ 歩行時に痛い
❌ 失敗3:吸い込み不良
下地が乾燥していない
→ 珪砂が密着せず剥離
6. 珪砂の注意点(プロ視点)
✔ 必ず乾燥保管
✔ 使用前にふるい確認
✔ 散布量は1㎡あたり100g~300g目安(用途による)
✔ 余剰砂は必ず回収
7. 珪砂以外の防滑材との比較
| 材料 | 特徴 |
|---|---|
| 珪砂 | 安価・汎用性高い |
| アルミナ骨材 | 超高耐摩耗 |
| ゴムチップ | 柔らかい防滑 |

コストと施工性のバランスで、やはり珪砂が最も実用的です。
まとめ
床の防滑仕様は、
✔ 珪砂の号数選定
✔ 散布方法
✔ トップコート管理
この3つで性能が決まります。
防滑は「なんとなく」ではなく、
設計して作るものです。
正しい知識で、安全で長持ちする床を作りましょう。


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