床の油汚れはどう落とす?塗装前の下地処理を徹底解説
はじめに|なぜ「油汚れ」を甘く見てはいけないのか

工場や倉庫、ガレージの床塗装で最も多い失敗原因――
それが 油汚れの処理不足 です。
「見た目きれいに見えるから大丈夫」
「高性能塗料なら密着するだろう」
こうした判断が、数ヶ月後の剥がれや膨れにつながります。
床塗装は“塗る前”で8割決まります。
今回は、油汚れの正しい落とし方と、塗装前に絶対やるべき下地処理を具体例つきで解説します。
1. 床に付く油汚れの正体とは?
床に付着する油は主に次の3種類です。
| 種類 | 例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 機械油 | 切削油・潤滑油 | 浸透しやすい |
| 自動車関連油 | エンジンオイル | 黒ずみやすい |
| 食品油 | 揚げ油など | ベタつきが強い |
特に問題なのは コンクリート内部まで浸透した油 です。
表面を洗うだけでは除去できません。
2. 油汚れを放置するとどうなる?
塗装前に油が残っていると…
- 塗料がはじく(フィッシュアイ現象)
- 乾燥後に剥離
- 塗膜の膨れ
- 耐久性の大幅低下
高性能なエポキシ塗料でも、下地が悪ければ剥がれます。
3. 油汚れの落とし方【実践手順】
Step1|油の浸透具合を確認
・色が濃くなっている
・水をかけると弾く
これが油浸透のサインです。
Step2|アルカリ洗浄剤で分解
おすすめは 強アルカリ洗浄剤。
具体例:
- 工場床用油洗浄剤
- コンクリート用強力脱脂剤
使用手順:
- 原液または希釈液を散布
- 10〜20分放置
- ポリッシャーやデッキブラシで擦る
- 高圧洗浄で流す
※お湯(40~50℃)を使うと効果が上がります。
Step3|頑固な油は「削る」
深く浸透している場合は
- ディスクサンダー
- ダイヤモンドカップ
- ショットブラスト
などで 物理的に削る 必要があります。
例:
自動車整備工場のピット周辺は、ほぼ削り処理必須です。
4. タイヤ跡(ヒールマーク)はどうする?
タイヤ跡は油+ゴム成分の混合です。
対応方法:
- 強アルカリ洗浄
- 有機溶剤拭き(※火気厳禁)
- 研磨処理
放置すると上塗り後に再浮き出しすることがあります。
5. 洗浄後に絶対やるべきこと
① 完全乾燥
含水率が高いと塗膜膨れの原因になります。
最低でも晴天1日以上。
② 表面研磨(目荒らし)
油が落ちてもツルツルでは密着しません。
・ポリッシャー
・ダイヤ研磨
で表面を荒らします。
6. 実例|失敗ケース
ケース① 洗浄のみで施工
→ 3ヶ月で部分剥離
原因:油の浸透層が残っていた
ケース② 高圧洗浄のみ
→ 塗料が弾いて密着不良
原因:油は水では落ちない
7. ここまでやれば安心|理想の工程
- 強アルカリ洗浄
- 高圧洗浄
- 乾燥
- 研磨処理
- 含水率チェック
- 下塗り(エポキシプライマー)

店長
この順番が基本です。
まとめ|床塗装は「下地」で決まる
油汚れ対策のポイントは3つ。
✔ アルカリで分解
✔ 浸透油は削る
✔ 乾燥と研磨を徹底
どんな高級塗料を使っても、下地が悪ければ意味がありません。
床塗装を長持ちさせる最大のコツは
“塗る前のひと手間”を惜しまないこと です。


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